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英国王のスピーチ

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5月4日・・・午前中ぼんやり庭を眺めていたら
黄色と黒のアゲハ蝶が我が家の門と表札付近をゆらゆらと跳んでいた。


ああ、伯父が別れを告げに来たんだ
と思った。


小さい頃からそういうものは半信半疑だった。
さらに高校や大学に進み、
生物や化学物理など学びだんだんそういうものを全く信じなくなった。

でも
父が亡くなってからそういうものに敏感になった。

とはいえ
きっとこれも偶然と言えば偶然。
それを「必然」と思いたいからそう感じるだけなのかも知れない。


でもとにかく
「あ。伯父だな」
と思った。


☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★










昼前に家を出て、予約していた美容院へ行き1ヶ月ぶりにカラーリングとカット。


その帰り「英国王のスピーチ」を見るか迷っていた。


っていうか心と体は、ほぼ決まっていた。
だって気づいたら映画館の前にいたのだから。


でも
そこは優柔不断ゆえ

窓口でいざチケットを買う直前
「帰り遅くなっちゃうなあ。1800円は高いなあ」「引き返そうかな」
と立ち止まってしまった。



すると放送で
「本日女性の方は1000円です。」
と言うではないか。


「なに?1000円??これは神様が観ろといっているに違いない」
と即座に決心してほくそえんだ。




そのとき
同じ年代の男性が私に声を掛けてきた
「え?中年おばちゃんをねらった新種のナンパ?」

と思いきや、ちがった。

買うときだけペアになって欲しいとのこと。

有無を言わさずその方はチケットを買ってしまったので私は自分の1000円を払い事なきを得た。


しかし、これは良かったのか?悪いことか?




前置きが長くなってしまった。


さて、
英国王のスピーチ。



吃音を治療する過程は私達の仕事と
重なる部分が多いな
と感じた。


人が変わるためには

内面的な部分がとても重要だ。


外側からの強制・矯正は
逆効果だ。


それが、それこそ押しつけがましくなく
映画を観ながらにして自然に伝わってきた。



この監督さんの脚本や演出。この俳優さんの演技。


それらのなぜるワザだと感じた。

主人公のジョージ6世は
大きな器なのに
抱えている弱い部分がある。幼い頃から積み重なってきた数々の心の傷だ。

その彼がそれを克服しようとしていく過程を映画で観ながら

大きなプレッシャーのある仕事を抱える世の全ての男性を
私は思った。


とくに我が夫を私は連想してしまった。


なぜプレッシャーをもつ女性を連想しなかったのか。
やっぱり女性はたくましいからかもしれない。

(いや。でも女性でも自分以上の物をかかえ、それに押しつぶされそうになりながらも
気を強くもっている女性はいらっしゃるだろう。折れそうな心と闘いながら)



この映画に出てくる主人公の奥様は

いつもご主人のそばで
心からの支えになっていた。


それをみて、ひとりで自由に勝手気ままに映画を見に来た自分にちょっとの罪悪感が生まれてしまって


今朝は、なぜか急に夫に優しくなった自分だった。

成長過程において
無理させることや大きなプレッシャーをかける事によって
人は傷を負い
立ち直れないほどにゆがんでいく事が大いにある。


そしてそれを治療するには
自分を解放することが必要だし
そういうプレッシャーは人にとって決して良い物ではない。



しかしその一方で
自分を追い込むことで力を発揮することがある。

いつも「できないから」と開き直って努力や無理と言う言葉から逃げるのが良いという物でもなく

ときには「無理」とか「虚勢」のようにみえるものが
人を成長させることもある。


そんなことをこの映画を観て感じた。






おりしも

英国ではケイトさんがウイリアム王子と結婚されたばかりなので
お二人を連想してしまった。


ジョージ6世のお兄さんは恋愛をして離婚歴2回の方とご結婚。とりあえずは
好きな人と結婚できて良かったなと思った。


この際、立場とかそういうものを捨ててもその方が幸せだと思った。


そういうことができない皇室とか王室は苦しくて大変だな。
と今度は日本の皇室のことも連想してしまった。



2時間を飽きずに観ることができた。

余韻の残る作品だった。



keiさん、やっぱり観て良かったです。ご紹介に感謝致します。
by nanaco-bookworm | 2011-05-05 08:23 | ドラマ・映画・テレビ | Comments(0)

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