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この世界の片隅に

呉市というと、初志の会のM先生を思い浮かべる。大先輩だ。そんなこともあり、この映画に興味があった。映画評は五つ星だし。

さらにまた、S大学のM先生から、この映画を観に行ってよかったという情報をいただいたので、見るっきゃない!と気持ちが固まった。


呉市に嫁いだ「すず」の物語である「この世界の片隅に」。

おっとりのんびりした作風からはまさかこれが戦時中を描いたものであるとは思われにくかった。なんだか物足りなく思って、この調子でこの映画終了するのかな、という予感のした始まり。

なのに徐々にその空気感に慣れて包み込まれるような感覚を味わった。

すず役の、あまちゃんの能年玲奈(今、のん)さんの声の表情に癒されるのだ。

あまり直接的な表現がなく行間を読ませる雰囲気。ああ。とても好き。

後半、少しずつ戦争が終わりに近づくにつれ状況は暗転してゆく。

それでも、どこまでも淡々と話は進んでいく。

それなのにある時から空襲がどんどん増え、ある悲劇が起き、最後に広島に原爆がおとされる。


なのに、悲惨な描写はあえて避けられているかのよう。

そんなの生ぬるいのではないかと事前の予想をしていたのに、なんだかこの映画は違った。


悲惨な悲劇はあまり描かれていないから心に強く突き刺さることがない。なのに、心にじわじわと戦争の悲惨さが沁みてくるのだ。浸透してくる。

そんな映画だった。

声高に反戦を叫ばない

反戦の祈りの映画。

(11月23日水曜日勤労感謝の日、レディースデー!シネプレックス幕張にて割引でお得に鑑賞)
この世界の片隅に_a0060612_23482734.jpeg

by nanaco-bookworm | 2016-11-23 21:16 | ドラマ・映画・テレビ・演劇 | Trackback | Comments(0)

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