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パリ20区僕たちのクラス

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6月19日(土)午前中から午後四時まで集中して仕事。
もうすでに期末の忙しい時期に突入しつつあるからだ。


午後4時20分の電車に飛び乗った。


映画なんて行っている場合じゃない

と自分に言い聞かせつつも

どうしても行きたかった。(←このパターン多すぎ。ただのわがままオバサンです。)


たぶん、自分の中に中ぐらいの友達らとの対応の仕方について


求めているもの・渇望しているもの、があったからだと思う。



おぼれる者はわらをもつかむ気持ち(おおげさ)で岩波ホールに行った。



パリの20区という移民が集まる地区の中学校のあるクラスの物語。

反抗期であり、なおかつ家庭の事情も様々、国籍も様々。

そんな子ども達の対応に苦労しながらも子ども達の問いかけや反抗に背を向けず


しっかり受けて真摯に対応していく国語教師フランソワ。




実際に中学の国語教師だったご本人が本人役で出演している。


また、生徒達は俳優ではなく素人の本物のパリ20区の中学生達だ。




まるでノンフィクションのようにリアルに淡々と話は進んでいく。



金八先生や熱中時代(古っ)から始まって

女王の教室、エジソン、等々など・・・・

学園物は
日本でもたくさん描かれてきた。


でも、これら日本のドラマとこの映画とは何かがちがう。


あとでわかったのは、
作者ご自身が教員だったことだ。

そう。現実の職員室での会話は実際こんな感じだと思う。

金八先生やその他感動するドラマはもちろん私は好きだし
現実に近づけようと脚本を書いて下っているのはわかる。

でも、ドラマだからおもしろくするために

ありえないようなヘンすぎるキャラクターの先生を誇張して描いたりしている。
(ごくせんもそうだ。)

それに脚本家は実際の現場で日々授業をしていた経験などない。

しかもたとえ経験したからと言って、
面白さを追求したら日々の地味な授業をドラマ化してもつまらなくなってしまうという制約もあるだろう。


だからそういうものを乗り越えてこの映画を撮影したことにとても勇気を感じた。

それからフランスも日本も学校という所の根本は同じなんだなと感じた。

一般の方は、
フランスと日本の学校文化はこんなにも違うのか
と思ったかもしれない。

だけど私にはどうも似たように感じてならなかった。


また、映画の中で
担任のフランソワが生徒と問答(対決?)しているとき
少なからず観客の方々が
クスクス笑ったり爆笑したりされていた。


たしかに
客観的に見たら滑稽なのだろうと思う。

だけど

やはりそれはこの映画を客観的にご覧になっているからなんだろうなと感じた。

正直、わたしはフランソワに感情移入してみていたので

これだけ生徒達に反論され続けていたら
まいっちゃうかもしれないな


と思いながら見ていた。

だから、
とても笑う気になれない場面も多くあった。
もちろん笑っちゃう場面も多くあったけれど。

そして


そうだよな。ちょっと離れて考えれば

生徒達の反抗は

ほんとに自分をわかってもらいたいことの現れなんだよな

と頭じゃなくてハートで感じた。


(まるで私がいま中ぐらいの友達らに反抗されて苦労しているみたいに思われたら実は反対で

こんなに素直でよいの?というぐらい素直で優しい子達なのですが。)




岩波ホールの会員になっているので鑑賞券は400円引き。
帰りに寄ったパスタの店の食事も一割引です。


パンフレットが薄くて家においてもかさばらないのが良いです。

それでいて読み応えがあります。

シナリオ付きなのがよいです。


ただし、ドラマティックじゃないので

娯楽性や癒しを求めていくとちょっと疲れてしまう映画かもしれません。



でも私にはすごくすごく元気をもらえた映画でした。


行きの電車で「映画なんて行ってる場合?」と

ちょっと焦ったりもしたのですが


やっぱり行って良かった。これでまた一週間がんばれます。(本日、日曜日も一日中仕事がんばれました066.gif


パリ20区僕たちのクラス
第61回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)受賞作品です。

でも、浮き足立たず、あしたからまた気を引き締めてがんばるためにももうきっちり寝ることにします。(一日中パソコンと向き合いながら途中途中で休憩がてらこの記事を作りました。)
by nanaco-bookworm | 2010-06-20 22:36 | ドラマ・映画・テレビ | Comments(0)

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